top of page
ご挨拶

第10回日本音楽医療研究会学術大会 大会長   篠田 淳

 第10回日本音楽医療研究会学術大会を平成28年11月12日(土)、13日(日)の2日間、岐阜市文化産業交流センター(じゅうろくプラザ)で開催させていただきますことを大変光栄に存じます。

 

 今回の学術大会のメインテーマは「神経科学と音楽療法の接点」としました。音楽療法はこれまで統合失調症、うつ病、外傷性脳損傷や脳血管障害の後遺症としての高次脳機能障害、認知症、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、発達障害、精神遅滞、脳性麻痺、遷延性意識障害、頑痛等の中枢性神経に起因する各種病態に対する治療の一つとして用いられてきました。音楽の持つ「音」としての聴覚野を刺激する単純物理的事象、「リズム、メロディー、歌詞」による大脳辺縁系を賦活する情動的事象、更には記憶・認知系を刺激し「懐かしさ」につながるアルバム事象がこれらの病態の脳の機能改善または残存する脳の新たな機能開発に何らかの促進作用をしていることが考えられます。しかし、残念ながら未だ病態に関わるその明確な機序や治療効果のエビデンスは十分得られていません。

 

 今回の学術大会では音楽と神経科学がどのように関わっているのか、その一部を垣間見ていただくために様々な方面で音楽と医療に関わっておられる講師の方々に講演を戴くことにしました。池田 仁先生には「音楽てんかん」について、酒井邦嘉先生には「相対音感の神経基盤」について、柏野牧夫先生には「音を聴く脳と身体」について、関 啓子先生には「高次脳機能障害と音楽」についてご講演を戴きます。参加される皆様に音楽が脳の機能にどのような影響を及ぼしているかを少しでも理解でき、今後の音楽医療に何らかのインスピレーションを得ていただければ幸いに存じます。また、シンポジウムでは「神経疾患を有する対象者への音楽療法の現状 -社会的資源の違いによる取り組みの多様性-」というテーマで音楽療法士の方々に討論していただきます。

 

 岐阜は伝統工芸の宝庫です。飛騨高山の「一位一刀彫」「春慶」、多治見・土岐・瑞浪の「美濃焼(志野、織部等)」、関の「刀剣」、美濃の「和紙」と和紙を使った「提灯」「扇子」「うちわ」「和傘」等が有名で、いずれもその道のコレクターには垂涎の工芸です。最近では養老のミズノの「スポーツ用品」、ポール・マッカートニーも愛用する可児のヤイリの「ギター」も世界的に有名です。岐阜の宣伝を兼ねてこのような「匠の技」の一部を学会場に展示させていただきます。ぜひご覧ください。

 

 多くの方のご参加をお待ちしております。

© 2016 JAPAN SOCIETY OF MUSIC AND MEDICINE

大会長

木沢記念病院・中部療護センター

岐阜大学大学院脳病態解析学

        (連携分野)

 篠田 淳

 

【お問い合わせ】

 

木沢記念病院・中部療護センター内 第10回日本音楽医療研究会学術大会事務局

(担当:奥村、加藤、河村)

 

E-mail:

musicmed10@yahoo.co.jp

 

※お問い合わせ等はメールにてお願いします

 

bottom of page